2011年11月9日水曜日

国立西洋美術館(東京)

国立西洋美術館の特別展は、いつも大変な混雑です。
お気に入りの1枚も、ゆっくり鑑賞することは難しい状況です。

そこで、常設展鑑賞がおすすめです。
国立西洋美術館の常設展は、とにかく素晴らしい充実振りです。

そもそも国立西洋美術館は、1959年、
あの有名な松方コレクションを基礎につくられたものです。

松方コレクションとは、第一次大戦によって莫大な利益を得た
川崎造船所の初代社長であった松方幸次郎氏が、
1916年から10年ほどの間にヨーロッパで買い集めた美術品、
およそ1万点のことです。

松方氏は、これらを、日本に美術館をつくり、
本物の西洋美術を見せたい一心で収集したのです。
しかし、1927年の経済恐慌や火災などで、売却や焼失の憂き目にあい、
パリのリュクサンブール美術館館長であったレオンス・ベネディットに
預けてあった約400点の作品は無事でした。

しかし、これらは第二次世界大戦後、
サンフランシスコ講和条約によって、フランスの国有財産となります。
後にフランス政府により、日仏友好のために
日本に寄贈返還されることになりました。

そこで1959年の国立西洋美術館誕生となるわけです。
クールベの「罠に掛かった狐」、「波」、ゴッホの「ばら」、
コローの「ナポリの浜の思い出」、ピサロの「立ち話」、
ブリューゲルの「鳥罠のある冬景色」、モネの「舟遊び」、
「睡蓮」、「セーヌ河の朝」。
モローの「ピエタ」、牢獄のサロメ」、ロセッティの「愛の杯」、
ロダンの「カレーの市民」、「考える人」、「地獄の門」・・・

これらの作品を、ぜひじっくり時間をかけて鑑賞して下さい。

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